介護離職とは?原因と仕事との両立のための対策を考える

近年、介護離職という言葉をよく聞くようになりました。団塊の世代が大量退職をして、2025年には後期高齢者を迎えることになります。今後はさらに親の介護に悩み、介護離職に向き合わなければいけなひとが増えていくのではないでしょうか。

本記事では介護離職とは何か、どうすれば防ぐことができるのかを考えていきます。

 

介護離職とは


介護離職は親の介護を理由に、子どもが退職をしてしまうことです。

年間10万人が離職しているという統計もある


厚生労働省の就業構造基本調査によれば、毎年約10万人もの人が介護離職をしているとも言われています。少子高齢化が進む日本においては、これはさらに増えることが予想されています。東京商工リサーチによる2016年11月のアンケートでも、全国の7391社のうち約7割が将来的に介護離職が増えそうだと回答しています。

下記記事で紹介していますように、もはや介護離職は他人事だとは言えない状況が近づいていると言えるでしょう。

介護離職は他人ごとではない

介護離職が起こる理由


なぜ、介護離職が起きるのかを考えてみますと、

  • 働きながら介護をすることが難しいのでやむをえず離職

  • 両親が遠くに住んでいるために今の仕事を辞めざるをえない

  • 自分以外に親の面倒を見る人がいない

  • 他人に親の面倒を見させたくない

  • 親に貯蓄がないために老人ホーム等に預けられない


といったことがあるようです。

 

どうすれば介護離職を防ぎ、仕事と介護の両立ができるのか?


では、どうすれば介護離職を防ぐことができるのでしょうか?ここでは大きく3つの視点から対策を考えていきます。

厚生労働省の取り組み


まずは公的な支援制度をフル活用しましょうというのが1つです。下記でいくつか紹介していますが、実は介護離職を防ぐのに役立つ支援制度というのは徐々に充実してきているのです。

  • 育児・介護休業法

  • 介護休業給付

  • 紛争解決援助制度


また、これら以外にも

  • 介護休暇

  • 勤務時間の短縮等の措置

  • 法定時間外労働の制限

  • 深夜業の制限


などが法的に定められています。こうした制度を調べて積極的に活用すれば、働きながらでも、介護の負担を極力減らすことができるはずです。

政府による「介護離職ゼロ」の取り組み


また、介護離職ゼロをキーワードに、政府では他にも様々な取り組みを検討中です。厚生労働省のページにはそのためのポータルサイトもありますので、ぜひ一度目を通しておくことをおすすめします。デザインはシンプルですが、中身は役立つこともたくさんあるはずです。

厚生労働省・介護離職ゼロ・ポータルサイト

民間企業の取り組み


こうした状況に対して企業も当然、無策ではありません。大企業ほど積極的に取り組みが行われつつあるようです。たとえば下記のような会社は積極的に介護離職を防ぐための対策を推進しているようです。

  • 大日本印刷

  • 三菱ふそう

  • 丸紅

  • ゴールドマンサックス日本法人

  • 花王株式会社


また、中小企業でも下記のような企業が取り組みを行っているようです。

  • 株式会社阿部兄弟建築事務所

  • 有限会社すこやか

  • 株式会社ヒューセック

  • 株式会社白川プロ

  • コーデンシTK株式会社


優秀な人材を失わないよう、企業としても介護離職の対策は必須だと言えるでしょう。今後さらに取り組みが充実化していくことを期待したいところです。この点については下記記事にも詳しいので、併せてご覧になってみてください。

介護による退職を防ぐための企業の対策・取組み

 

高齢期の過ごし方を家族で話し合うことが大切


以上、国と民間それぞれの取り組みについて紹介してきました。しかし、それで十分かというとそうではないと考えます。何より大切なのは、介護をされる高齢者、そしてその介護をする家族がともに話し合って、どのような老後を過ごすのか、どのような介護の体制を整えるのかをきちんと話し合うことです。

そこがなくては、満足できる介護の体制をつくりあげることはそうそうできないものです。親と仲がよくない、真面目な話はできないといった方も多いとは思いますが、双方にとって幸せな生活を送るために、高齢期の過ごし方を共に話すことはとても大切です。

まだ介護について考えていないという方も、少し早めに考えてみてはいかがでしょうか。

介護による退職を防ぐための企業の対策・取組み

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