介護離職は他人ごとではない

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アベノミクスの第二ステージである「新3本の矢」で、介護離職ゼロという方針が掲げられました。主な対策ととしては国有地を貸し出し介護施設を増やすことなどが検討されています。確かに特別養護老人ホームへの入居を待つ人が列をなしていたりと、施設数については今後の日本の介護事情においては重要なポイントでしょう。

ここでは、介護離職ゼロで掲げられた対策の是非はいったん置いておき、とうとう国が明確に打ち出してきた「介護離職」が現状でどのような状況にあるかを見ていこうと思います。

 

介護を理由とした離職者の現状

総務省が発表した平成24年就業構造基本調を見ると、介護・看護のために離職した人は、平成23年10月~平成24年9月までのあいだで約10万人いるといわれています。現代の毎年の離職者数はおおよそ約700万人ですから、介護を理由とした離職というのは全体のおよそ1、2%とまだまだ少なくは見えます。ただし、10万人という数字自体は小さなものではありませんし、10年前と比べると、その数は約2倍になっています。

介護離職の調査データ

介護離職の調査データ

(出所)総務省「平成24年就業構造基本調査」

離職を考える予備軍の存在

ここでもう1つ考えておかなければならないのは、離職を検討している層のことです。退職や転職を検討中の人のうち、介護中の人が約40万人いると言われています。そのうち全員が介護が理由で仕事をやめようと思っているわけではないにせよ、こうした人たちは介護離職の予備軍だといえるでしょう。今後、介護利用者の体調が悪化すれば、離職・転職することは十分に考えられます。

このように、毎年約10万人が介護や看護を理由に離職し、約40万人が退職や転職を検討しているというのが日本の現状なのです。今はまだ縁がないという人たちも、あと10年もすれば65歳以上の人口は、現在より約300万人も増えると言われています。そうなると、今は10万人の離職者数が今後さらに増えることは十分に考えられるといえるでしょう。介護離職が他人事ではない時代が来ようとしているのです。

多くの人が介護への不安を感じている

このような現状を前にして、不安に思う人も多いようです。少なくない人が10年後に親の介護をどうすべきかという点について悩み始めているのかもしれません。下記の調査結果によると、介護が必要な親がいる就労者の約3人に1人が、今後仕事を継続していくことに不安を感じていると答えています。実際のところ、自分が介護に携わることになれば、両立を図ることは決して簡単ではありません。

就業継続の可能性

(出所)三菱UFJリサーチ&コンサルティング「仕事と介護の両立に関する実態把握のための調査研究事業報告書」(平成24年厚生労働省委託調査)

 

介護離職を防ぐための考え方と対策

では、私たちはどうすればいいのでしょうか?ここでは大きく2つの考え方を紹介します。大きな方向性としては間違っていないかと思いますので、参考にしてみていただけたらと思います。

今から準備をしておく、考えておく

何を当たり前のことをと思われるかもしれませんが、これが案外できないことです。準備をするといったって何をすればいいかわからないですし、それよりも日々の仕事やプライベートに一所懸命になっていたら、5年も10年も先のことなんてなかなか見られないと思います。それが普通でしょう。

-読書で介護の基本を学ぶ

だからこそ、そこで意識的に時間を作ることが大切です。具体的に何をすべきか、本当に些細なことですが、まず本を読むことがお勧めです。介護に関する本というのは本屋に行けば、本当に山ほどあります。そのうち、2、3冊だけでいいので手にとってみてはいかがでしょう。漫画形式で楽しく読めるものもありますので。それだけで見え方・考え方というのはずいぶん変わるでしょうし、どうすべきかというのもきっとある程度は見えてくると思います。

-自分、家族の状況を整理しておく

次に自分の状況をたな卸ししておくことが大切です。親が一人暮らしかどうか、自分に配偶者がいるかどうか、兄弟姉妹がいるかどうか、それらの状況によってどのように介護をすべきか、できるかというところは大きく変わってきます。親や配偶者、兄弟姉妹と今後の介護の体制をどうしていくのか、いまのうちから少しでも認識あわせをしておけたら、それは最高の準備になるのではないかと思います。

-会社や地域のバックアップ体制を調べておく

また、今勤めている会社に介護に関する制度があるのかどうかをチェックしておくのもよいでしょう。最近は大企業を中心に非常に手厚い対応をしてくれる会社も増えています。どんな制度があって、自分は活用できそうかどうか、会社のバックアップ体制を知っておくだけで多少なりとも不安は軽くなるでしょう。ほかにも親が住んでいる自治体に、どのような介護支援があるかなどを調べておくのもよいでしょう。以上、大まかではありますが、とにかく事前に知識をつけておくことで、不安の解消、そして将来的に何か起きても安心して対応できるのではないかと思います。

プロに相談することの大切さ

次のポイントとしては、1人で抱え込まずにプロに相談することです。家族のことですから他人には相談しづらいという心情もわかりますが、家族だけで考えるにはあまりに複雑で大変なのが現実です。お住まいの地域には必ず、地域包括支援センターと呼ばれる相談所があります。おおよそ人口2~3万に1つで、全国で約4600ヶ所あるといわれています。

ここは、包括支援という名称どおり、介護全般に関する専門のスタッフが待機しています。簡単に言えば、介護に関する何でも相談所なのです。少しでも介護の必要性を感じたり、何か不安があるのであれば、相談をしてみるとよいでしょう。2015年の介護保険法改正によって、この施設は今後ボランティアやNPO(民間非営利組織)とも協働して、今まで以上に介護支援サービスの充実化が期待されています。無料で利用できますので、まずは場所を調べて行ってみるだけでもいいでしょう。

介護は数年もしくは10年を超える長期戦です。それを1人で乗り越えようとしても疲れてしまいます。このように、誰かが力になってくれる、そういったことを知っているだけで介護もずいぶん楽になるはずです。このプロに相談するという視点を持っておくことをオススメします。

 

 

以上、介護離職の現状と、介護離職に備えるための心構えの紹介でした。お読みいただきありがとうございました。

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