入居一時金における初期償却率と、均等償却期間の重要性

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有料老人ホームで必要となる費用

有料老人ホーム選びで多くの方が気にされるのが「費用」面です。終身利用権方式の有料老人ホームでは、必要となるお金は一般的に下記のような内容です。

入居時に必要となるお金の一覧

  • 入居一時金入居
  • 月額利用料
  • 食費(月額利用料に含まれている施設もあります)
  • 介護に関わる費用(1割負担分+実費)
  • 保険適用外の介護等のサービス費、その他実費

この中でも特に多くの方が気にするのが「入居一時金」です。単純に額が大きくなる可能性のあるものですから、気になるということもあると思います。実際にその通りで、それだけにトラブルにもなりやすい項目です。この記事では、有料老人ホーム入居時に、一時金をどうチェックすれば良いかをご紹介します。

こうした費用の概要に関しては、下記の記事がより詳しいのであわせてご覧になってみてください。

老人ホームで必要な基本的な費用

 

入居一時金の概要

「入居一時金」を一言で言えば、入居者から施設への前払い費用です。このお金は、あらかじめ決められた期間で償却されます。つまり、施設側の収入になるということです。この点で注意が必要です。

この償却の内容というのは、一般的に入居一時金の15%~100%を契約時点で償却し、残りを4年~7年程度で均等に償却するという条件です。ここで使われる償却というのは、一般的に会計で使われる減価償却とは違い、どちらかというと敷金や礼金の感覚に近く、実際に差し引かれるお金のことを意味します。ちなみに、契約時点で償却されるお金を「初期償却や即時償却」と言います。

入居一時金が1,000万円だった場合の事例

例として考えてみますと、1000万円の入居一時金で、最初に償却されるのが10%であれば、入居した途端に100万円を徴収されるということになります。また、残りを3年で均等に償却するとなると、毎年300万円を回収されます。ですから、例えば2ヶ月しかいなくても返ってくるお金は900万円、「4年滞在すれば1円も戻ってこない」ということになります。入居一時金というのは施設によっては数千万円ということも珍しくはありませんから、わずか数年で驚くほどの高いお金が回収されてしまう可能性があるというわけです。

 

老人ホームでの代表的なトラブルがお金の問題

上記のように入居一時金は大金ですから、どうしてもトラブルが起こりやすくなります。施設によっては償却の基準や事前の説明が不十分で、それゆえに訴訟にまで発展することも少なくありません。

国民生活センターへ相次ぐ相談

それだけ多くのお金がなくなっていくわけですから、要はここの初期償却や、均等償却の額を十分にチェックしていなかったばかりに、いざ施設を出る時にお金が戻ってこなくて、驚くという方が少なくないそうです。それが病気の場合であった時、亡くなってしまわれた時など、家族や本人からするともっと戻ってくると思っていたのにというような自体になってしまうそうです。

「国民生活センター」には、全国の消費生活センターを通じて、老人ホームに関する苦情が多数寄せられているそうです。苦情の件数は、有料老人ホームの増加とともに増え、2005年度の約300件から2010年度には倍以上の約600件まで増加しています。なかでも、契約・解約の相談が八割以上を占めていて、特に入居一時金に関するものが多いそうです。

トラブルを防ぐには入居前に必ず要チェックが必要

この状況を鑑みて、「2006年7月以降の契約」については、有料老人ホームに入居後3ヶ月(90日)以内に退去、あるいは契約を解除する場合、「入居一時金などの前払い金」全額が、返還されるというようにクーリングオフ(短期解約特例制度)」が定められました。

しかしながら、このことを「重要事項説明書」に書いていない施設というのも珍しくなく、また記載をしていても詳細な内容がないというところもあります。要は法で定められていながらも、有名無実化しているという現状があります。ですから、入居の際には必ずこの点は入居者から積極的に確認をすべき事項です。

この入居一時金の償却率は法的な規制がないために、施設によってはわざわざ明言しなかったりすることもあるそうで、それがこのようなトラブルを招く一因にもなっているのかもしれません。例えば、やや悪意の感じられる数字であれば初期償却率30%で、均等の償却期間も3年という数字もあったりもします。上の平均と比べると随分と高いことがわかると思います。実際には、もっと悪い数字を提示しているところもあるために、本当にこの数字については注意が必要です。

また、上記以外にも介護施設では下記記事のようなトラブルがよく聞かれます。これらに対しても、きちんとした対応が必要となりますので、ぜひそれぞれの記事をチェックされてみてください。

利用者同士のトラブルを防ぐために

大事故になりかねない転倒・転落を防ぐために

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トラブルを予防する5つのポイント

ただし、介護付き老人ホームの場合には90日間のクーリングオフ期間が設けられていますから、期間内であれば、お金はしっかりと戻ってきますのでご安心ください。とはいえ、問題にならないにこしたことはありません。そのために大事な点として、5つの方法・考え方をご紹介します。下記の内容が納得のいく老人ホーム選びに役立てば幸いです。

また、リスクヘッジの考え方として、下記のようなことを事前にきちんと説明してくれる施設を選ぶという視点もあります。入居をすれば、長期間付き合うことになります。信頼できる職員さんであることはとても大切です。その点は下記の記事もご参照ください。

信頼できるスタッフ・職員だから任せられる

初期償却率の確認

入居一時金についてまず確認すべきポイントは、「初期償却率について」です。初期償却率は契約した段階で、ホーム側に頭取りされる金額です。また、入居一時金を何年で使い切るかという償却念に関しても十分に注意が必要です。これらの数値が他のホームより明らかに高い場合には、なぜそうなるかを一度確認すべきです。ちなみに、有料老人ホーム約1400施設を対象に行なった実態調査だと、一時金を徴収する施設は約9割にものぼるそうです。ですから、この初期償却率と償却年の確認というのは、有料老人ホームを検討しているほぼ全ての人が確認をすべき事項でもあります。

退去条件の確認

初期償却率等だけでなく、退去になった際に戻る金額についても確認をしておくべきです。もちろん、ひとつのホームにいることがいいとは思いますが、様々な事情で移らざるをえない場合もあります。そんな時に、もし一時金が戻ってこないとなると次のホームを探そうにも探せません。この点も入居時には必ず確認をしておくべきです。

契約書の確認

契約書は入居時ではなく、入居前にもらえるようにお願いをすべきです。そして時間はかかると思いますが、老人ホームは非常に高い買い物ですから、契約書を何度も熟読しておくべきです。何も知らないではすまされないわけで、仮に施設側と争う場合でも自身に知識があるのとないのとでは大きく違ってきます。

トラブルの際は専門家に相談を

何かしらトラブルが生じた際は、もちろん自分で考えることも大切ですが、消費者センターや業界団体、法律の専門家に頼ることが、納得のいく解決への近道です。とは言っても、上に書いたようにその際に自身に知識があれば、解決はより近いものになるはずです。専門家に頼る場合でも勉強をしておくことは大事です。

重要事項説明書のチェック

また、重要なのは入居契約前に「重要事項説明書」をよく読むことです。ここに、初期償却率やその他施設についての大事なことが書いてありますので、しっかりと熟読をしましょう。施設によっては求められるまでこれを提示しないところもありますので、自分たちから見せてくださいとお願いすることが大事です。

おすすめできる施設の数字としては、

  • 初期償却率  = 15%以内
  • 均等償却期間 = 5年以上

というところです。目安としてご参考にしてください。

ただし、老人ホームを選ぶ際には、この数字だけでは不十分です。重要事項説明書には他にも、入居書と職員の比率など、大事な数字が多数ありますので、他の項目もぜひ観てみてください。

 

以上が、入居一時金で損をしないために考えておくべきポイントです。

 

 

それでも、もし入居一時金でトラブルに見舞われた場合には、泣き寝入りを剃る前に、専門家とじっくり相談をすることが大事になります。高齢者が頑張って貯めたお金がなくなってしまうというのは、当然本人や家族にとって非常に辛いことですし、見方によっては公序良俗に反することであると捉えることもできます。

有料老人ホームは一度選ぶと、簡単には他に移ることはできませんので、焦らず、色々な人に相談もして、決めることをおすすめしたいです。当サイトでは、他にも老人ホーム入居時のトラブルについて多数ご紹介しています。ぜひ、下記の関連記事もご覧になってみてください。お読みいただき、ありがとうございました。

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