特別養護老人ホームの歴史と選び方

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特別養護老人ホームとは

本記事では特別養護老人ホームの概要から、選ぶポイントまで、詳しくご紹介をします。

どのような施設か

特別養護老人ホーム(特養)とは、65歳以上の身体または精神上に障害がある方が入居をする、介護保険の適用される高齢者用の施設です。入居の条件として、要介護認定で「要介護1以上の認定取得者」という形になっています。(2015年の介護保険改正によって、入居条件が変わりました。左記のようにこれまで要介護1以上であったのが、要介護3以上と厳しい基準になりました。)

養護老人ホームの類型の施設ですが、中でも「要介護高齢者を対象とする」という点から特別という名称になっています。名前が近い養護老人ホームの類型として、この点を重視をした結果として、特別養護老人ホームという施設は生まれたのです。「社会福祉法」では、第1種社会福祉事業として、民間の企業には経営ができず、社会福祉法人等のみがその権利を持っています。

特別養護老人ホーム以外にも、さまざま施設が高齢者のために用意されています。下記に一部を紹介していますので、ぜひあわせてお読みになってみてください。

有料老人ホームとはどのような施設か?

生活支援ハウス(高齢者生活福祉センター)

軽費老人ホームとは

・高齢者向け賃貸住宅とは

介護保険施設とは

 

入居待ちが相次ぐ人気

この施設は介護施設の中ではもちろん、その他の有料老人ホーム等を含めた「高齢者ホーム」といわれる施設の中でも、非常に人気のある場所です。なんと現在での順番待ちの待機者数は約50万人と言われており、入所まで数年待つことも少なくないそうです。

人気の背景には、「費用の安さ」があります。一般的な有料老人ホームが月額15~30万円程度かかるのに対し、特養は約10万円程度から入居することが可能なのです。最近では低価格の有料老人ホームも増えていますが、やはり公的な施設である特別養護老人ホームのお得感にはかなわず、それが上記のような大量の入居待ちの長蛇の列へとなっています。2005年の法改正で特別養護老人ホームでかかる料金も上がったのですが、それでもこれだけ多くの方の入居待ちがあるというのは驚きです。

今回は、それだけ人気のある特養の概要と、人気の理由と、またどうしたら入所できるのかということをご紹介します。また、この点については下記記事でも詳しいので、ぜひあわせてご覧ください。

「特養」に入居することは可能なのだろうか

 

介護現場を支えてきた歴史

この特養ですが創設されたのは古く、「1963年(昭和38年)」にさかのぼります。それ以降、まだまだ発達をしていなかった介護現場において、要介護者を受け入れる数少ない場所として、非常に多くの人に頼られてきました。公的な施設としての信頼感からも、その数はどんどん増えていき、1985年に約1600施設だったものが、2008年には「約6000施設」と、その数を急速に伸ばしています

利用対象者

自治体ごとに異なる基準

介護保険上では、特養の利用者は要介護1から5までに認定される方となっています。しかしながら、公的な施設で安いということなどから、先述したように非常に多くの方が(約50万人)入居待ちをしており、要介護度の高い方が優先的に入っており、要介護度の低い方は、有料老人ホームなどの施設に入らざるをえないのが現状です

優先度は自治体ごとに定められており、それに従うことになっています。基準は要介護度の重さだけでなく、家族の状況や、認知症の程度など、多くの基準を勘案して決められます。これらの項目の合計点が高い方から、基本的には優先をされるというわけです。ですから、要介護度1以上の方が対象といっても、実際は4、5程度の方のように重度の方が、ほとんどで構成されているのが実情です

利用者の積極的なアクションも大事

ただし、必ずしも要介護度が高いことだけで優先されているわけではありません。逆に要介護度が高いゆえに、施設側が医療施設、医療スタッフ不足というのを理由に、別の方を優先するということもないわけではないそうです。ですから、とりあえず申し込んでみるということに意味はありますし、施設にマメに連絡するだけでも、最新の入居状況を確認することができますので、施設の方には色々と相談するのがいいかもしれません。とは言っても、やはり施設数が増えることで、待機者が減るということが一番の解決策だとは思います。

 

特別養護老人ホームの変遷

特養は施設としての歴史が古いということと、公的な施設ゆえに潤沢な費用をもってつくられているわけではないという理由から、建物が古かったり、介護器具が古かったりということがありました。これは、民間の企業が運営する有料老人ホームより劣っていることの多い部分であり、不満も決して少なくはありません。また、要介護度の高い方が集まるという点から、いわゆる老人ホームというイメージが強く、まだ自立のできる方からすると敬遠をされてしまうような環境の施設でもありました。

実際、創設された当時1963年ごろの認識では特養は、生活をする場所というよりも、体の弱ったお年寄りを預かる病院に近しいようなニュアンスの表現がされています。その名残からか、未だにホームページでも部屋数等が「病床」を意味する「◯◯床」という表記も見受けられます。これが有料老人ホームであれば、定員「◯◯人」とか、「◯◯室」という書き方がほとんどですから、それぞれの違いを見て取ることができます。

ただし、1977年からは「生活の場」としての認識が強くなり、それ以降は1人あたりの居住面積も広がるようになり、相部屋が多かったものが徐々に個室も増えるようになりました。2002年にはユニットケア型特別養護老人ホームができ、1人あたりの居住面積も1960年ごろの約3倍近い広さを確保できるようになっています

この辺りの歴史については、下記記事でもご紹介しています。

介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)の概要

 

魅力・特徴

下記では、特別養護老人ホームの何が優れているのか、その魅力をご紹介します。

料金・費用の安さ

上述しましたが、入居者にとっての一番の魅力は「費用の安さ」です。多くの有料老人ホームが数十万円から数千万円を超えるような入居一時金がかかるのに対し、特養では一時金は要りません。さらに、月額費用に関しても、有料老人ホームではある程度の施設、規模ですと、15万円以上というところが多くなりますが、特養では13万〜14万円程度が一般的で、個室でなければ8〜9万円と10万円をきるくらいで入所をすることも可能です。食費、部屋代は施設によっても違うため、もちろんこれより高くなることもありますが、それでも「住民税非課税世帯」であれば月額費用が軽減されるなどの補助があるのが魅力です。

こうした老人向け施設の料金については、下記記事でも詳しくご紹介しています。

費用・料金は入居を決める大事なポイント

 

有料老人ホームにも勝る施設の充実

一昔前の特養というと4人部屋のような相部屋が中心で、重度の要介護者の多い、ひと目でわかるような老人ホームという場所が少なくありませんでした。「暗そうで、どんよりしたイメージ」を持つ人が少なくなかったのです。

しかしながら、ここ数年、特に最新の特養ではその点が大きく改善されつつあります。リビングを中心に個室を配置している「ユニット型個室」の施設が基本となっており、中には有料老人ホームを上回るような豪華な施設も見られます。それでいて、既に指摘したように、料金は有料老人ホームよりも安いというわけですから、それは人気が出ないわけがありません。

 

 

特養を選ぶ際に重要になるポイント

長くなってしまいましたが、以上が特養についての概要です。では、実際に入居を検討する時に、何を大事にして選んだらいいのでしょうか。ここでは2つのポイントを紹介します。特養は多くの待機者がいて、場合によっては何年も待つ可能性もあるわけですから、だからこそ、他施設よりも慎重に、吟味をして、選ぶ必要があるはずです。少しでも参考になれば幸いです。

 

【1】職員の方のサービスへの姿勢

まず最初にチェックしたいのは、「職員の方の接客」です。介護サービスでは、親を預けている後ろめたさや、多額のお金を払っていることなど、またある意味命を預けている場所ということから、 ともすると、利用者側が低い立場になってしまうということが少なからずあります。

本来であれば、それだからこそ、職員の方々には高い倫理観と、職業意識を持って仕事にあたっていただきたいところですが、最近ニュースなどでも取り上げられることがあるように、中には、職員の方が入居者に大して子どもや赤ちゃんに話すような口調を使うような施設もあります。さらに、ぞんざいな態度や、乱暴な口調など、入居者が萎縮してしまうような対応もあり、これらは本来は許されるべきではないと考えます。

ですから、良い、入りたい施設を考える上では、この職員の方の対応、サービスへの意識というのが非常に重要になるポイントです。これは特養のような高齢者を対象とした施設だけに言えることではないことですが、やはり人として付き合う以上は気持ちの良い方がいいですし、とりわけ終身で入居する可能性もある高齢者ホームだからこそ、人としての信頼感や相性というのは、高い優先順位で考えてもいいものです。

とりわけ、株式会社が運営する有料老人ホームではスタッフも厳しく鍛えられていることが少なくありませんが、競争の少ない特別養護老人ホームだとスタッフに十分な教育が行き届いていないこともあります。ですから、特養入居を検討する際には、かなり厳しくスタッフさんの対応をチェックすることをオススメします。

 

【2】利用料金とオプションをチェックする

こちらは、おそらく誰もが気になるポイント。「料金の面」です。従来型の特養では、要介護1で7万円程度、要介護5で8万円程度が必要になります。さらに、完全個室のユニットケアになれば、約12、3万円程度を見積もる必要があります。これでも、有料老人ホームは約15〜30万円は必要であることを考えると、特養の料金的なメリットというのはやはり大きいものです。

とは言っても、特養でもかなりの大金ではありますし、特養だけでも意外と差があることがわかると思います。その上でまずチェックをしたいのは、従来型の相部屋なのか、それとも個室のユニット型なのかという点です。上記のようにこの違いだけで、かなり金額は変わってきてしまいます。

次に重要となるのは、「各施設が介護保険外のサービスとしてどのようなものを定めているか」という点です。例えば外出付き添いや、病院の受診の際の付き添い、またテレビや冷蔵庫の利用など、こういった私的なサービス・施設利用は、意外に施設間の取り決めの差が大きく、かつ料金がかさむ部分でもあります。

ですから、このようなオプションのサービスにどのようなものがあり、どれだけお金がかかるのか、またサービスとしての質が高いか、などといった点は、施設選びの際にしっかりと見極める必要があります。

 

以上が特養を選ぶ際に大事にしたい2つのポイントです。特養自体は非常に優れたサービスですが、冒頭で述べたとおり、未だに約40万人もの待機者がいます。この数字も年々過去最高を更新しており、今後も入居は一筋縄ではいかない状況が続くでしょう。そう考えると、どのような施設に入居するべきかについては、じっくりと考える時間があります。ご自身やご両親の入居はまだまだ先だと思っていても、早めに考えておけば、それだけ納得のできる施設に入居できる可能性は高まります。

上記も参考にしながら、じっくりと考えてお選びしてください。実際に特養を探す際には、下記の「HOME’S介護」というサイトがオススメです。登録無料、資料請求無料ですから、ぜひ気になる施設の資料をたくさん読んで、ベストな施設を選んでください。


お読みいただきありがとうございました。

 

その他、介護保険施設に関する記事が当サイトにはたくさんあります。介護保険施設の全体像に加え、特養だけではなく老人保健施設等、それぞれの施設についても紹介をしています。続けて読めば、大まかな内容がきっとわかると思います。ぜひ、下記の関連記事より興味のあるものをご覧ください。

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