介護現場での事故を未然に防ぐための見守りポイント

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見守りポイントの紹介

見守り体制の仕組み化の必要性

前回の記事(介護事故防止に役立つアセスメントの考え方)において、介護施設での事故を防止するには「利用者・職員、施設環境の3点」に着目することが大切だという話をしました。とはいえ、それを1人ひとりの職員がその場その場で判断することができるかというと、それは簡単なことではありません。ベテランの職員であればまだしも、入社して日が浅いスタッフですと、よほど能力の高い人でなければ難しいでしょう。

そこで必要となるのが、「介護作業の仕組み化」です。組織全体として、見守りや先回りの介護をスムーズにできる仕組みを整えるのです。見守りというと属人的な行為に思われがちですが、業務中は忙しさゆえにヌケモレが出やすいものですし、夜間では配置される職員が少ないですとか、利用者の動きが把握しづらいといった難点もありますので、必要となる作業をルーティン化しておくことでの事故防止への貢献は非常に大きいのです

 

なお、こうした介護現場での事故を防ぐヒントは、下記の記事にも詳しいので、ぜひあわせてご覧になってみてください。

 

仕組み化を有効にする3つのポイント

介護施設での事故を防ぐための仕組みづくりを構築する際には、下記の「3つのポイント」が重要になります。

個別チェックをする人と全体を見渡す人との役割分担を明確にする

まず、最初のポイントはスタッフの役割を分担することです。各利用者に個別のケアをしていると、複雑な周囲の環境や人間関係の変化によって、どうしても目の前の作業に集中せざるをえず、周囲に注意を払うことや、他の利用者の行動を予測することが難しくなってしまいます。

そこでベテランのスタッフには、個別の作業ではなく、全体を俯瞰する役割に集中させます。こうしてダブルチェックをすることで利用者と向かい合っている介護士が見逃してしまいがちな異常を、この全体を見る役割のスタッフが発見しやすくなることが期待できます。

こうした職員間の連携やスキルは、施設選びにおいても重要です。この点に関しては下記の記事をご参照ください。

引き継ぎの際の情報共有をシステム化

引継ぎの際に、必要な情報をいかに正しく適切なタイミングで伝えられるかは非常に重要です。

たとえば、「眠りが浅かった」という利用者さんがいたとすれば、翌日は歩行時などに「ふらつき」が生じる可能性があります。もし、この情報を引継ぎの職員が聞かされていなかったとすれば、利用者さんに十分に注意が向かず、事故が起きる可能性も高まるでしょう。誰がどういう状況にあって、転倒・転落リスクがどの程度あるのかに関して、常に情報を新しくすることが非常に大切なのです。

しかしながら、実際の引継ぎは必ずしもうまくはいっていません。勤務時間が切り替わるタイミングですから、勤務が終了する側は早く仕事を終えたいという思いもあるのでしょう。本来伝えるべき情報が伝わらないということは決して少なくはありません。

そうしたことを防ぐために、引継ぎを口頭だけではなく、システム化することが重要です。共通の意識として、夜勤や早番の職員からしっかり申し送りをすることを大前提としながら、例えば引継ぎには必ず書式を用いるようにするというのが有効な方法のひとつです。口頭だと抜けやすい情報をきちんと伝えることができます。

また、そのうえで引き継ぎ時に約30分ほどシフトが重なるようにして、きちんと現場で確認を行うことも重要です。
文字や口頭だけではわからない、感覚的な異常を正確に伝えられるようになるはずです。

看護師、PT、OTなどの専門職との交流が重要

上記のような引継ぎシステムは必須ですが、その上で大切にしたいのは専門職の方との意見交換です。介護士という視点から利用者の変化をみることはできても、バイタルや服薬などの医療観点の情報はどうしても不十分になりがちです。ですから、介護職間の際には、看護師、PT、OTなどの専門職の方が同席することが非常に望ましいのです。

利用者の現状を見て、介護士、看護師、各専門職がそれぞれで何ができるか、何をすべきかを伝達することで、利用者の生活動作一つひとつに起こりうる微妙な異常を感じ取れる可能性が高まります。

たとえば、リハビリの成果として筋力が向上することで「日常生活の範囲」が広がってきたとします。この事自体は喜ばしいことですが、一部の生活動作が出来るようになった代わりに別の部分で弊害が生じることはよくあります。そのあたりについては、介護士が全て把握できるものではなく、各専門職の知見が必要になってきます。ですから、それぞれが意見交換を出来る場を引き継ぎ時に設けることが重要なのです。

 

 

以上が、介護施設での事故を防ぐための3つの見守りポイントです。当サイトでは他にも介護施設における事故を防ぐための考え方や、施設に預ける利用者の方に役立つ情報など、介護関連全般の情報を扱っています。下記の関連記事もぜひ合わせてご覧ください。

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