大事故になりかねない転倒・転落を防ぐために

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高齢者を支える介護士さん

本記事では介護現場で頻発する転倒の防ぎ方を考えます。

転倒に関しては、下記の記事でも扱っていますのでぜひあわせてご覧になってみてください。

バリアフリー見直しが転倒予防の第一歩

転倒事故予防で注意すべきこと

介護事故防止に役立つアセスメント

 

介護現場における転倒・転落の概要

介護の現場で最もよく見られる事故の1つは、「転倒・転落」です。福岡市の事例ですが、平成24年に起きた介護事故の約4割が「転倒」事故となっています。鹿児島県での「平成25年度介護サービス事故発生状況報告」を見ても、全体のうち約56%もが転倒を原因とする事故となっています。転落に関しては両者ともおおよそ1割弱というところで、それぞれを合わせれば50~70%近い件数が、転倒・転落を理由としているということになります。

高齢者だからこそ一層の注意が必要

若い人であれば、転倒・転落をしても大事に至ることはありません。しかしながら、高齢者だと、受け身の態勢をとれずに頭を打ったり、ちょっとした衝撃でも骨折したりといった重大な事故につながる可能性が高いのです。身を守るために出した腕を折ってしまったり、腰部を打つことで大腿骨頚部を骨折したりするケースがよく見られます。

また、事故のショックで心身ともに弱まり、要介護度が上がるということも少なくありません。発生件数の多さ、そして事故後のマイナスの影響を考えると、転倒・転落事故は介護現場における最大のリスクと言ってもいいでしょう。

要介護度や事故の危険性については下記記事もご参照ください。

要介護度認定の申請

「寝たきり」にさせないことが介護では大切

このように、転倒・転落事故が生じると運動機能を大きく損なう可能性が高く、そうなると心身の症状が急速に重度化する可能性が高まります。やっかいなもので、骨にしても、筋肉にしても、若者と違ってなかなか回復しないものなのです。

 

転倒、転落事故の主要因

では、こうした事故にはどのような背景があるのでしょうか?事故を防ぐためには発生理由を理解することが大切です。介護や看護などの現場でよく用いられる「ハインリッヒの法則」でも、1つの大事故の背景には29の軽微な事故と300の異常があると言われています。事故を防ぐには、日常業務のどこにリスクが存在しているのかを知る必要があります。

この点については下記も詳しいのであわせてどうぞ。

ヒヤリハットを分析して事故予測

事故が発生する仕組みを明確にする

ですから、まずは転倒・転落事故が起きる仕組みを把握しましょう。若者・高齢者に関係なく、人間の身体の構造上、人が動く時に身体の位置を保つためには、重心が安定して足と地面の接地面上にあることが大切です。つまり、重心が真っ直ぐであるという状態です。

逆に、身体を動かした際に重心が左右にずれてしまうと、身体全体のバランスが崩れて姿勢を保つことが難しくなります。そうした時に、特に高齢者は足腰が弱っていますので、下半身が身体全体を支えきれずに転倒・転落にいたります。身体を支える重心のズレることが事故の主要因であるということです。

 

どんな時に重心がずれやすいのか

次に、具体的にどのような場面で重心の位置がずれるのかを考えます。

歩行時に起きる重心のズレ

まず最初にあがるのは歩行時に起きるズレです。人は歩く時に自然と重心を移動させますが、高齢者のように足腰の筋力が衰えていると、上半身は前へ行こうとしている一方で、下半身がが連動せずについてこなくなることがあります。ここで、それまでは安定していた重心の位置がずれてしまうのです。

静止時に起きる重心のズレ

もう一つは、立位・座位など身体を静止している時に起きるズレです。これも高齢者によく見られるものですが、高齢者のように身体を支える筋肉が衰えていると、自分では静止しているつもりでも、自然と重力ににしたがって徐々に身体が傾いてしまうのです。身体が傾くと当然に重心の位置もずれます。いつの間にか姿勢や重心がズレていることを自分ではっきりと認識できていない場合も多く、そうした場合には自身の感覚と実際の動きにも大きなギャップが生まれ、転倒や転落のリスクが高まります。

以上が、介護現場での転倒・転落についての概要と原因についてです。高齢者ご本人も介護者も、日々の介護生活において上記のようなことを把握することが大切です。双方の認識が共有されていれば、転倒・転落のリスクを軽減することができるでしょう。

 

 

当サイトでは他にも介護現場でのトラブル事例や、介護保険の活用方法など、高齢者介護全般の話題を幅広く取り扱っています。

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