夜間対応型訪問介護とはどのようなサービスか?

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老夫婦

本記事では介護保険サービスの1つである「夜間対応型訪問介護」についてご紹介します。

夜間対応型訪問介護は、要介護者の自宅への定期訪問、利用者からの通報があった場合に随時訪問するサービスです。名称の通り、基本的に夜中でも対応し、24時間体制をとっています。夜間帯にも訪問介護員(ホームヘルパー)が利用者の自宅を訪問できる体制を整えることで、高齢者およびご家族に安心して生活してもらうことを目的としています。

こうした介護保険サービスについて、もっと幅広く知りたいという方は、下記の記事もぜひ参照してみてください。各サービスの違いがわかれば、適切なサービスを選ぶことができるようになります。

サービス対象者

要介護1以上の認定を受けた方が対象です。下記のような場合にご利用いただけます。要介護度の基本的な知識については下記の記事をご覧ください。

要介護度認定の申請

具体的なサービス利用のタイミング

(いずれも夜中に)

  • 転んで起き上がれない
  • 気分が悪くなるなど、体調に異変があった
  • トイレに行きたい
  • 不安で誰かと会話をしたくなった

運営(サービス提供)者

介護保険法で定める「指定地域密着型サービス事業者」に認定された事業者がサービスを提供することができます。医療法人や社会福祉法人のみならず、株式会社やNPOでも設立することが可能です。実際の運用に際しては、市区町村が「指定地域密着型サービス事業者」に呼びかけ、認定された事業者がその地域でサービスを提供します。こうした事業所による介護施設の違いを知るには、下記の記事がお役に立ちます。

事業所による行える介護サービスの違い

費用・料金

費用は、オペレーションセンターを設置する場合と設置しない場合で分かれます。設置する場合は1ヶ月あたりの定額費用と定期巡回と随時訪問の回数による費用を合計したものとなります。回数が多ければ多いほど費用が高くなることになります。一方、設置しない場合は、1月あたりの定額制となっています。詳細は下記のようになります。

介護サービスを利用する際に費用面で気をつけたいことは下記の情報をご参照ください。

老人ホームを利用する際の基本的な料金について

夜間対応型訪問介護の自己負担費用の参考

  • 基本料(定額費用)   1,000円(月額)
  • 随時訪問(訪問員1人)  580円(1回)
  • 随時訪問(訪問員2人)  780円(1回)
  • 定期巡回        347円(1回)

サービス内容

夜間対応型訪問介護は、要介護1以上の方を対象に夜間の巡回と必要時の訪問介護サービスなど、次の3つのサービスを提供します。サービス提供の時間帯は、最低限午後10時〜翌朝6時までの間が含まれます。サービス開始時には、当初は午前8時〜午後6時の時間帯は含まれませんでしたが、2009年の報酬改定で、日中も含め24時刊対応可能な仕組みとなりました。

1. 定期巡回サービス

夜間あらかじめ決めた時間ごとに定期的な訪問を受け、おむつ交換や体位変換、安否確認などのために訪問介護員が利用者宅を巡回します。具体的は下記のようなサービス内容になります。

  • オムツ交換
  • 体位交換
  • トイレ介助
  • 移動介助
  • 着替えのお手伝い
  • お身体の清拭
  • 水分補給の介助

2. オペレーションサービス

夜間にオペレーションセンターにオペレーター(看護師、介護福祉士などの資格所持者)が常駐し、利用者や家族からの体調不良や転倒などの通報をケアコール端末により受け、訪問の必要性を判断します。ほぼ利用者300人につき1ヶ所以上設置されるように定められていますが、定期巡回サービスを行う訪問介護員とオペレーターが同じクルマに乗って移動し、センターを設けない形も認められています。

ケアコール端末とは電話に接続する付属機器で、「介護ボタン」を押すだけでオペレーターにつながるようなものです。また、常に身につけられるネックストラップ型のコールボタンもあります。こちらは、先のケアコール端末機から離れた場所で、急に介護を必要とした場合に活用いただけます。

3. 随時訪問サービス

オペレーションサービスで、高齢者の方と話した際にオペレーターが訪問を必要と判断した場合に、訪問介護員に急行して適切な措置を行うように指示を出すサービスです。たとえば、夜間に転倒して自力で起き上がれない時、急に体調が悪くなった時などに、ホームヘルパーが急行して介助をしたり、救急車の手配をしてもらったりといったサービスを受けることができます。場合によっては、ご家族や主治医、ケアマネジャーにも連絡し、高齢者の方とご家族に安心を提供します。

 

なお、併せて一般的な訪問介護(ホームヘルプ)がどのようなものかもご紹介をしておきます

訪問介護(ホームヘルプ)とはどのようなサービスか?

訪問介護は別名「ホームヘルプサービス」といわれ、介護福祉士や訪問介護員(ホームヘルパー)が掃除・洗濯・買い物などの家事や食事、排泄入浴などの生活援助をするサービスです。

ちなみに、訪問介護と似た名称のサービスとして「訪問看護」があります。文字通り介護と看護の違いではありますが、詳しく知りたい方は下記の記事をご覧になってみてください。

サービス提供者は誰か

訪問介護事業は、都道府県知事の指定を受けた指定訪問介護事業所、市町村が認める基準該当訪問介護事業者などです。指定されるための基準は、「人員基準」「設備基準」「運営基準」の3点があります。例えば介護福祉士か訪問介護員(ヘルパー)を、常勤で2.5人以上(サービス提供責任者を含む)配置するなどといったルールがあります。

実際に訪問介護サービスを提供する人は、上述したように介護福祉士とホームヘルパー(1級・2級)で養成研修や介護職員基礎研修を終了した人たちです。ホームヘルパーは認定資格、介護福祉士は国家資格といった違いはありますが、提供されるサービスに違いはありません。資格よりも、その方が「どのような人」であるかが大切です。

訪問介護に限らず、働くスタッフさんの重要性について、下記の記事ではご紹介しています。ぜひ、合わせてご覧ください。

介護現場で働くスタッフさんの重要性

訪問介護を使える対象者は誰か

訪問介護を利用できるのは、「要介護1」以上の認定を受けた方が訪問介護を利用することができます。

要支援対象の方には「介護予防訪問介護」が適用

訪問介護は上記の通りに要介護1以上となりますが、要支援の場合は介護予防訪問介護を自立支援を目的に利用することができます。介護予防訪問介護は、本人が自力で日常生活を送れず家族や地域の支援が得られない場合にのみ、自立を支援するために利用できます。サービス内容も「訪問介護」とは違い、身体介護と生活援助の区分がなく、費用は利用回数による3種類の月単位の「定額制」になります。

要介護と要支援の違いについては、下記の記事が詳しいのでぜひご覧ください。

要介護と要支援の違い

訪問介護サービスの内容

訪問介護には「身体介護」、「生活援助」の2つの区分があり、それぞれ料金が異なります。生活援助は、日常生活で必要不可欠ながら、利用者ひとりではできない部分の支援です。掃除、洗濯、調理、買い物、衣服の整理、ベットメイクなどが対象になります。身体介護は、利用者の身体に直接触れて行う内容を指します。食事や排泄、入浴、衣類の着脱、通院介助などのサービスがあります。生活援助は、掃除、洗濯、買い物などのサービスがあります。

また、上記2点以外にも通院の時に手助けしてほしい(介護タクシー、バス等の乗り降り介助)方のために、「通院等のための乗車又は降車の介助(通院等乗降介助)」というサービスがあります。事業所がこのサービスを行うには道路運送法の許可・届出が必要となりますので、すべての事業所が対応しているわけではありません。生活援助は、あくまで利用者本人の日常生活の援助であって、下記のようなサービスは給付の対象となりません。

生活援助とならない行為

生活援助に該当しない行為には例えば、下記の2つの例があります。

・直接本人の援助に該当しない行為

本人ではなく家族の利便に供する行為や、家族が行うことが適当であると判断される行為は支援の対象となりません。例えば、利用者に関係ない食事の準備や買い物、利用者が使用しない場所の掃除、来客対応、車の洗車などがあてはまります。

・日常生活の援助に該当しない行為

訪問介護員が行わなくても日常生活を営むのに支障が生じないと判断される行為についても、支援の対象とはなりません。たとえば、草むしり、植物への水やり、ペットの世話、ガラス磨きやワックスがけなどがあてはまります。

訪問介護サービスの利用料金

まず、身体介護と生活援助で利用料金が異なります。さらに、それぞれ利用時間によっても価格は変わってきますので注意が必要です。大まかな内容になりますが、下記のようになっています。実際の利用者負担はカッコ内の1割負担の料金になります。

身体介護
  • 20分以上30分未満   → 2,550円(255円)~
  • 30分以上1時間未満  → 4,040円(404円)~
  • 1時間以上1時間半未満 → 5,870円(587円)~
  • 1時間半以上30分ごと → 830円(83円)~
生活援助
  • 20分以上45分未満   → 1,910円(191円)~
  • 45分以上       → 2,360円(236円)~

なお、料金に関しては2014年10月22日現在で、マンションなどの集合住宅への訪問の場合は、戸建てを巡る手間・時間がかからないことで、料金の値下げが検討されています。厚労省主導で3年に1度は介護報酬の見直しがありますので、訪問介護に限らず、常に料金をチェックしておくことは大切です。

 

 

以上が、訪問介護(ホームヘルプ)サービスと、夜間対応型訪問介護サービスの概要です。お読みいただき、ありがとうございました。

その他の介護保険サービスや、介護保険施設について知りたい方は、下記の関連記事をご覧ください。また、老人介護全般について学びたい方はグローバルナビゲーションより、ご興味のある項目をお選びください。

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