老後も住み続けたい住環境を探そう

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老人ホームは都会にするか、田舎にするかが重要です

 

有料老人ホームを選ぶ際ポイントの2つ目は「住環境」についてです。住環境を見る際には下記の4つのポイントをチェックする必要があります。

 

【1】立地

まず、最初の条件が立地です。この点を考える際に念頭に置いておきたいのは、下記の5つの点です。

1-1. 都会か、郊外か

一番シンプルでわかりやすいのがこの点です。利用者がどちらが好きかというのは必ず把握しておく必要があります。これは年齢に関係なく、都会が好きな人が田舎に住まわされたら、また、その逆を考えてみたら、それが相応のストレスがあることは想像していただけると思います。これが賃貸住宅などでいつでも気軽に引っ越しができればまだいいかもしれませんが、老人ホームはそうはいきません。都会がいいのか、郊外がいいのか、この点ははっきりさせておくことをオススメします。

1-2. 医療施設が近くにあるか

介護施設の場合、入居者の多くが定期的に検診を受ける必要があります。医療施設が近くにないと、職員の付き添いが大変になりますので、対応が悪くなったり、本人としても通院するのがおっくうになってしまいます。しかしながら、医療は命に関わってくることですので、施設が医療機関どう連携しているかを確認することがとても大切です。

介護療養型医療施設(療養病床)の概要

1-3. 近隣との関係性もチェック

地域とどういう関係性を築けているは重要です。特に介護度の高い方の多い施設では、時に近隣住民の方との軋轢が生まれてしまうことがあります。そうならないように、例えば夏祭りなどのイベント時に地域と積極的に触れ合えているか、普段から散歩の時に声掛けをしているかなどといったことが大切になってきます。良好な関係を築けている施設であれば、周辺地域からの入居者も多く、経営的にも安心をすることができます。

1-4. スーパーやコンビニがあるか

スーパーやコンビニがなくて困るのは入居者だけではありません。職員が買い出しに行くのも手間ですし、家族が訪れた時にちょっとした買物を出来ないのも案外困るものです。もちろん、これだけで入居の可否を決めるわけにはいきませんが、「生活のしやすさ」というのは、老人ホーム選びにおいて重要なポイントです。職員さんにも確認してみるなどして、チェックをしてみてください。

1-5. 実家との距離

老人ホームに入居していても、本当は自宅で暮らしたいと考えている高齢者は少なくありません。また、最後を迎えるのも、やはり自宅が良いと思っている人が多いのが実状です。そう考えると、できることなら、ホームから近い場所に自宅があるにこしたことはありません。

このように居住関係は慎重に考慮する必要があります。なんとなく憧れだけで、海の見える街に行ってみたら、街から離れて人の姿が見えなかったり、車の音のような生活音すらなく、遠いので家族も来にくいことから、孤立感、孤独感を深めることになるということも珍しい話ではありません。また、坂が多かったり、娯楽施設が遠いと、外出する意欲が薄くなるという可能性もあります。

今の自分に合う住環境を明確にすることが大切

このとき注意すべきなのは、健康なときの価値観と、介護が必要になったときの価値観は、違ってくる可能性が高いということです。自分がどのように感じるかということと、他の人がどのように思っているかということを、事前にしっかりリサーチしておく必要があります。ホームによっては、ショッピングツアーを企画したり、イベントをしたりなど、工夫を凝らしている場所もありますので、気になれば事前にどんどん確認をしてみてください。

 

【2】建物・施設

次に、建物と施設そのものをチェックします。下記3つを見る必要があります。

コンバージョンか否か

コンバージョンとは、既存の建物をリフォームするこを言います。老人ホームに限るものではなく、会社の寮や飲食店、デザイナーズマンション、オフィスなど、様々な用途に使われている手法です。メリットは、中古物件のリフォームのため建設コストが安く済む点です。高額であることが悩みの種である有料老人ホームですから、価格が安いのは嬉しいのですが、コンバージョンだと介護施設としての機能が不足していたり、耐震構造に問題があったり、バリアフリー化が困難であったりという問題を抱えている場合がありますので基本的に避けたほうが無難です。もし、気に入った場合にも、上記の点などについて見学時によく確認・質問しましょう。

ホームの規模が大きすぎないか

ホームの規模が大きいほど、備品や介護用具を買う際に価格は安く済ませることはできるなど、様々な面でスケールメリットがあります。そのため、運営会社(経営者)としては、多くの場合ホームの規模を大きくすることを志向します。

しかし、入居者としてはホーム規模が大きくなると、いいことばかりというわけではありません。人数が多いぶん、職員の対応が粗雑になる可能性がありますし、アットホームな雰囲気が薄れたり、建物としての情緒も失われたりします。そのため、もちろん大きいからダメというわけではありませんが、極力大きすぎる施設は避けることをおすすめします。基準としては、居室数が60室以下がおすすめできる目安になります。

施設のレイアウト

施設がどのようなレイアウトになっているかというのは、実は、介護サービスの質を見る上での大事なポイントです。例えば、介護職員のいる控室、職員室がどこにあるかというのはポイントです。理想としては各階の中心となる場所にあり、フロアを見渡せることです。そうすれば、入居者や職員に何か異変があったときに素早く反応をすることができるからです。

高齢者のことを考えないレイアウトは、下記のように時に高齢者を危険にさらしてしまいます。

また、居室が廊下の両側にバランスよく配置されているかも大事です。片側だけに居室があると、職員の移動距離が長くなってしまうので、職員への負担が増し、これも介護サービスの質に影響をしてきます。こういった施設のレイアウトには、運営者の知識・考え方、スキルが反映されますので、じっくりと確認をしてみてください。

築年数とか外観とか、そういうのも見てもいいのでは

例えば現代風のきれいな建物で、デザインが凝っている美しい老人ホームが良くて、築年数の古い老人ホームは良くないと思われる方もいるかもしれません。しかしながら、それだけで老人ホームの良し悪しを判断してしまうのは少し危険です。あくまで実際に住むことを考えて、建物は安全か、掃除が行き届いているか、バリアフリー設計になっているかなど、細かいポイントをしっかりとチェックすることが入居後に大事になります。

この点については、下記記事にてスウェーデンの施設との比較をご紹介しています。ぜひあわせてご覧になってみてください。

スウェーデンと日本の老人ホームに見られる3つの違い

意外にも玄関周辺をチェックするのが大切

おもしろいチェックポイントとして、玄関周辺をおすすめします。バリアフリー化している施設は少なくありませんが、実は玄関周辺がおろそかになっていることが少なくありません。そうなると外出が億劫になってしまう可能性が出てきます。そのように、出来る限り入所後の動線などをリアルに想像することが大切です。他に、日当たり、見た目、私物をおける広さが確保できる部屋かどうかという点も、意外に重要になりますので要確認がおすすめです。

建物の機能性のポイント

また、建物の施設に関しても、機能性という観点から十分に見たほうがよいポイントです。いくらおしゃれでキレイでも、実際に生活がしずらかったら、元も子もありません。施設としてチェックするポイントの例としては下記のようなものがあります。

■ 一般的な施設にあるもの
  • エレベーター
  • ロビー
  • フロント
  • 浴室
  • 介助浴室
  • 浴槽
  • 食堂・レストラン
■ 施設ごとに差のつくもの
  • 展望浴場
  • 医務室
  • キッチン
  • ホール
  • 談話室
  • 娯楽室
  • 多目的ホール
  • リハビリ施設
  • 来客用宿泊施設
  • 売店
  • 喫茶店・カフェ
  • 理美容室
  • 屋上

これらは、ホームごとに違いが出やすいポイントですので、特に気になる施設に関してはチェックしておくことがお勧めです。

 

【3】共有部分

図書室や、アクティビティルーム、売店、美容室、談話室、家族が訪ねてきた時に一緒に過ごせるスペースなど、こういった共有スペースが床面積の5割を超えるほどもあれば、それは高級な老人ホームと位置づけられると思います。この共有部分が多いか少ないかは、入居者数=建物の大きさに比例をします。

ちなみに、アメリカでは共有という名目がなくとも、廊下にところどころ膨らみ、へこみをつけることで、その場で人が話しやすくなるような、設計、デザインをされている施設もあります。こういったホスピタリティのあるつくりひとつで、コミュニケーションが変わったりもしますので、できる限り実際に見て、気になることは質問をすることが重要です。

住み心地は、入居前に自分のめで確かめるのが大切

この共有部分の広さ次第で、当然個人の部屋の広さも変わってきます。個室が基本ですが、中には複数人の部屋という場合もあります。部屋の間取りですも、自立者を対象としていれば、マンションのようにトイレ、お風呂、洗面台、キッチンなどすべて居室内に完備されることが多いです。

逆に要介護高齢者を対象とした部屋は、トイレと洗面のみのワンルームタイプが多いようです。このように部屋の広さも重要になりますし、他にも部屋の位置、トイレまでの距離なども、入居者の好みや生活の仕方に大きく関係してきますので、資料で確認をするだけでなく、見学、体験入居をすることをおすすめします。

 

 

【4】居住空間

上記を踏まえたうえで、3つのチェックポイントを見てもらえたらと思います。特に重要な3つになりますが、それ以外でも自分が必要だと考える条件などをいくつか挙げて、その点もぜひとも確認をしてみてください。その数が多いほど、しっかりイメージできているということですし、当てはまるものが多いほど、おそらく入所後も納得のいける生活が送れるのではないかと思います。

 

以上が、老人ホームを選ぶ時の2つ目のポイントとなる、建物・施設についての概要です。

意外とおざなりにされがちになってしまうことですが、ずっと暮らすということを考えると、住環境というのはとても重要です。住んでみないとわからないこともありますので、人から聞いたり、体験入所をしたりなど、焦らず、慎重に見てみることが最良の選択であるような気がします。

 

自分がどんな風に生活したいかをしっかりとイメージしておく

これは一言でいうならば、自分が今後どんな家で、どのように生活をしたいかということを明確にすることです。もちろん、老人ホーム選びということを念頭には置くべきですが、それ以上に自分がどんなライフスタイルで生活してきて、どのように今後も生活したいかということが明確でなければ、入所後にギャップに悩まされてしまう可能性があるからです。

自分の価値観を考え直すことが大切

大げさにいえば、自分という人間がどのような性格、言動、考え方であるかということを、今一度はっきりと自認する必要があるのではないかと思っています。何をいまさら自己分析のようなことをと思うかもしれませんが、住環境が肌に合わないというのは思ったよりつらいものです。

しかも有料老人ホームですと、一度決めたら、選びなおすということは容易ではありません。ですから、そういったことでも慎重に熟慮したほうが、より満足度の高い老人ホーム選びができるはずです。

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